事実は小説よりも樹なり・ハワイ編9
高波のノース・ショアー (2002'12'16)




こちらは、ノース・ショアーの街「ハレイワ」にある
サースショップ「Surf and Sea」。

 日曜日の朝、非常に眠たいのを我慢して、7時半に起床した。友達の車で、「ノース・ショアー」へ遊びに行く約束をしていたからだ。「ノース・ショアー」とは、文字通り。オアフ島の北側にある海岸一帯のこと。夏の間はそれほどでもないのだが、冬になると、世界でもまれに見る何十フィートもある波が押し寄せることで有名な場所だ。実際に、毎年秋には、「トリプル・クラウン」という、サーフィンの大きな大会が開かれている。

 大きなワンボックスに乗り込み、ラジオを流しながらハイ・ウェイを北上する。島の中程でハイ・ウェイが途切れると共に、どこまでも続くパイナップル畑が目に飛び込んできた。その広大さに、しばし呆気に取られる。

 1時間ほどで、ノース・ショアーに到着。腹ごしらえをするために入ったレストランでは、壁一面に大きな波に乗るサーファーの写真がいっぱい貼ってあった。パンケーキにカリカリに焼かれたベーコンと目玉焼きを食べていると、もう、一泳ぎしてきたのか、次々と水着を着た客が入ってくる。食べ終わった後、自分達もさっそくビーチへと行くことにする。

 ノース・ショアーには、いくつもビーチがあるのだが、最初に「サンセット・ビーチ」という所へ行ってみた。少し海に入って泳いでみたのだが、潮の流れが非常にはやく、あっという間に数百メートル流されてしまった。海から上がり、浜辺を歩いていると、折れたサーフボードを発見。波の強さを思わず再認識させられる。続いて場所を移動して、隣の「エフカイ・ビーチパーク」へ。ここの波は本当に凄まじかった。「ザブーン」ではなく、「ドドーン」という感じ。まるで、雪崩が起こるときに響く音のよう。いや、実際に雪崩が起こる場面に遭遇したことなんて無いので、あくまで想像にすぎないんだけど。

 海を見ているうちに眠たくなって、つい昼寝をしてしまった。しばらくして、波が自分の体まで押し寄せて来て、思わず目を覚ます。ふと見ると、多くのボディー・ボーダーが寝る前と変わらず波乗りに興じていた。

 昼寝を終えると、またお腹が空いてきたので、今度は「クアアイナ・サンドイッチ」へ。このお店、アボガドのハンバーガーが有名で、東京にも支店がある。ここノース・ショアーのお店が第1号店。こじんまりとした店内で食べたアボガド・バーガーは、もう、とても言葉では言い表せない。ああ、幸せ…、としばし恍惚。



 そして、デザートとして、パイナップル畑の近くにある「ドール・プランテーション」で、パイナップル・ソフトクリームを食べて締めくくった。



 こうして、お腹も満足して「ノース・ショアー」へのドライブを終えた。どうやら自分のハワイの生活も、少しは波の乗れてきたのかなと思えた日曜日であった。