事実は小説よりも樹なり2003・4
オレゴンの仲間達と再会する (2003'08'29)



大泉井頭公園
家の近所の公園です。
春は桜が満開で、夏には蝉の声がみんみん大音響。


  オレゴンの仲間達と再会する(03'08'29)

 6時20分に、早大生の待ち合わせの定番、高田馬場駅前のBIGBOX前で待ち合わせ。6時20分という中途半端な時間に待ち合わせを設定したのは、6時半から焼肉屋を予約したからだ。ちなみに、ぼくは6時半待ち合わせなのに、実際のお店の予約は7時から、というようなパターンが苦手だ。大抵、時間通り行っても、待ち合わせ場所に20分くらい待機することになる。待つのが嫌いなので、大抵遅れて向かう。待つのは嫌いなくせに、待たせるのは良いのか、という突っ込みには、いつも聞こえない振りをしている。

 その日は、このページの掲示板にもよく書き込みをしてくれる翼くんの、まあ送別会だったのである。翼とは、3年前の夏に、早稲田の短期留学プログラムで知り合ってからの仲だ。(そのときのことは、詳しくは オレゴン・デイズ を参照)当時、ぼくは大学2年。30人ほどの参加メンバーと、米国オレゴン州で授業と寝起きを共にした。その後、この短期留学でますます留学への想いをつのらせたメンバーが、何人も長期の交換留学へと旅立っていった。ぼくも、その1人という訳だ。当時、大学1年だった翼は、あれから3年を経て、来週からアイルランドへと旅立つ。

 最初は送別会なんていう大袈裟なものではなく、彼の出発前に2人か3人で焼肉でも食べに行こうかという話だった。が、他のメンバーにも声をかけたところ、またたく間に10人以上が集まったという訳だ。まだ在学中の人。留学から帰ってきたばかりの人。大学院に進学した人。就職してバリバリ働いている人。自分の道をひたすら突き進む人。まあ、色々である。半年か1年ごとぐらいに集まっては飲んでいたのだが、改めて、3年という月日で皆それぞれ変わったなあと思う。当時、4年生だった先輩と話していて、実は同じ年生まれだということが発覚する。こっちが一浪していて、先輩が早生まれで現役合格しているからだ。就職3年目でバリバリ働いている先輩を前に、ウーンと思わず頭を抱えてしまった。

 皆の近況報告の中、自分はハワイから帰って来て、今は就職活動中という話をする。そうしたら、「え、就職するの!?」と、反応された。よほど、組織に不適合とでも思われているのだろうか?「仕事しないで、どうやって食べていくのさ??」と反論する。これに対し、「だってスナフキンなんでしょ?」と良く分からない再反論。まったく、他人事だと思って、皆適当なこと言っている。気がついたら、七輪の上にのせたカルビは真っ黒に。ビールと、梅酒と、青りんごサワーだけで、会話は空転しつつも進んでいく。

 結局、翼の送別会というのは一つの理由付けでしかなく、皆それぞれ、オレゴンのドミトリー地下室での飲み会のように盛り上がりたかったのだ。お互いに、お互いの成長を確認しながら。

 店を出た後、何人かで花火をしに行くことになった。近くの戸山公園まで歩く。夜とはいえ、少し歩いただけでもべったりと汗をかく。しかし、3軒回ったコンビニには、どこも、もう花火を置いていなかった。全ては、次の季節へ動こうとしているのだと思った。