事実は小説よりも樹なり2003・3
バイトのこと (2003'08'22)



波の上ビーチ
好評のようだったので、先回に続き「波の上ビーチ」
ライフガード。突き抜ける空に良く似合ってます。

 バイトを始めた。掲示板にも書いたが、「マンガ喫茶」でのバイトだ。ハワイから帰って来て、しばらくは就職や英検の試験勉強をしていた。だが、徐々に夜型の生活になってしまい、朝起きられなくなってしまったのだ。そこで、そんな習慣を打破するため、朝からの仕事をすることにしたのが理由だ。

 通常、「マンガ喫茶」は24時間営業している。マンガを読むための喫茶店というよりは、インターネットやTVも完備した個室が並んでいるといった感じだ。リクライニング・チェアーで睡眠も取れるので、終電を逃した多くの人が朝まで過ごしに来る。ぼくは、そういった人たちが起き出すぐらいの時間から、働き始めるという訳だ。

 このバイトで、初めて体験するようになったことが、いくつかある。まず、コンビニなどにある、バーコードをピッと読み取る機械に初めて触れた。会員カードの会員番号を読み取るためである。あの機械には、実はボタンがあって、読み取る際には、そのボタンを押さなくてはいけない。だが、最初はそれが分からず、何度もバーコードを近づけては離し、何で読み取れないのだろう??と思っていた。

 また、客の帰ったあとの席を片付けるのは、飲食店というより、カラオケボックスやホテルに近い気がする。テーブルではなく、個室となっており、それぞれの個室に毛布やリクライニング・チェアー、ごみ箱なんかがあるからだ。飲食店の経験は多くあるが、カラオケボックスやホテルの部屋清掃のようなことになると初めてだった。

 先日のお盆休みの期間、ごみ箱に映画の半券が捨ててあった。ああ、このお客さんは、1人で映画に行って、1人でマンガを読んでお盆休みを過ごしたのだろうな、と思わず想像してしまう。以前働いていた飲食店では、食べに来るお客さんは、ほとんどが2人以上での来店だった。そこでは、デートや、友達と過ごす休日を感じることは出来たが、こういった1人で過ごす休日を感じることは無かった。ぼく自身、映画はほとんど1人で観に行くが(クリスマス・イブにも1人で観に行ったほどだ)、来店者が圧倒的に1人が多いバイト先というのも初めての経験である。

 あとは、休憩時間に時給が引かれる、食事は賄いではなく普通のメニューを社員割引で食べる、といったことも初めての体験だ。お客さんに出すのと同じメニューを食べることが出来るのは、最初はワクワクした。だが、一通り全てを食べつくしてしまうと、飽きてしまった。食事に関しては、賄いがあるところのほうが良かったなあ。

 そんなバイトは、明日も朝の8時から。そのため、6時半起きだ。朝にすっきり目覚めるための一番の方法。それは、早寝することに限る。そのため、大学生の夏休みとは思えないほどの早寝早起きを続けている最近である。