事実は小説よりも樹なり 2003・13
もう今年も終わるよ (2003'12'21)



クリスマスツリー
自宅に飾られている、ささやかなクリスマスツリー
去年はハワイ留学中だったから、
クリスマスでも気候が暖かったんだけどなー。

 はやい。気が付いたら、今年も、もう12月21日だ。今、この原稿を深夜のファミレスで、グラスビールを飲みながら下書きしている。店内のBGMには、クリスマスソングが響き渡っている。これも、あと数日で流れなくなり、気が付いたら来年になっているんだろうなあ。斜め向かいの席にも、ビールと共に、メモを取りながら読書している大学生ぐらいの男の子がいる。何だか、親近感を覚えてしまう。

 ここのところ、連続して堅い話題が続いてしまった。毎週100程上がっていくカウンターの数字を見るにつけ、それだけ定期的に読んでくれている人に対し、疲れるような話ばかりで申し訳ないなと思ったりもする。そこで、今回はちょっと脱力することにしよう。

 で、さっきの時間が経つのがはやいという話。手帳を見返してみる。11月22日からの1ヶ月間の間に、ぼくは19日間バイトをしている。そのうち2日はダブルヘッダーなので、計21回バイトをしていることになる。7日間授業へ行き、計13コマ出席している。6回飲みに行き、そのうち1回は朝までだった。本を4冊と半分読み、映画を2本観た。歯医者に4回行き、親知らずを1本抜いた。大学であった講演会に2回足を運び、そのうち1回でぽろぽろ涙をこぼした。

 新聞記者の方の講演会だった。その女性記者は、スクープ記事により新聞協会賞を2年連続で受賞している。その彼女が言っていた。記者にとって大切なことが2つある。中でも一番大切なものは、「特ダネを取りたい」というような気持ちでは決してなく、「何かおかしいという問題意識、どうしても知りたいという気持ち」を持ち続けることだ、と。その想いがあれば、例え専門家でなく素人でも、プロすらも到達し得ないようなレベルに行けるのだと。

 さて、そんな1ヶ月を過ごして、今日は12月21日。もう、卒論の提出日まで、16日間しかない。元々は、年内に提出であったが、締め切りが1週間延びたのである。この「卒論」と「就職」が、年内の2大案件であった。卒論の締め切りが延びたこと自体は、正直、助かったという気持ちである。とはいえ、就職も卒論も抱えたまま、年を越すとは思っていなかった。大きな大きな、年越しの2つの宿題になりそうである。

 と、ここまで書いたところで、斜め向かいの席を眺める。1人で本に向かっていた男の子の席に、後から入ってきたのか、女の子が席についている。どうやら、彼女との待ち合わせだったようだ。しかも、結構かわいい。さっき、親近感覚えたんだけれどもな。こんな自分に、やれやれ、である。